【スカウト】ミラン加入が噂されるルーカス・パケタの特徴と活用法

移籍期間外であるシーズン途中に流れる選手獲得の話は、大抵が話題作りに必死なメディアによる嘘っぱちだ。そんな中、突然ブラジル方面のメディアが騒ぎ始めたルーカス・パケタのミラン移籍話。しかもその内容は具体性をもって報道され、レオナルドも交渉を認めたことで、それがただの噂でないことが証明された。ただ、普段からブラジル国内リーグを観ているわけでもないので、どんな選手なのかもわからなかった。そこで、彼のプレーをいくつか観たうえで、その特徴やミランでの活用法を簡単にまとめてみる。



・ルーカス・パケタ

パケタは1997年生まれのブラジル人で、近年国内で評価をあげ、数多くの欧州ビッククラブが注目する逸材とされているMFだ。これまでのキャリアはすべてフラメンゴでプレーしており、移籍金は5000万ユーロのバイアウト条項が付いている。ちなみにミランには3500万ユーロ(4年分割)+1000万ユーロのボーナス付きでの移籍が噂されている。

・特徴

ポジションは左のメッザーラやトップ下とされている。利き足は左で、試合を通して逆足でプレーする回数は極端に少ない。YOUTUBEなどに上がっているプレー集などでは、ブラジル人らしい華麗なテクニックやドリブルなどが取り上げられているが、この選手の特徴はそれだけではなく、身長は180cmながら非常に空中戦に強いのもストロングポイントだ。チームが右サイドを崩してクロスを入れるような時にはエリア内で勝負する傾向がある。基本はハーフスペースやライン間で受ける傾向があり、そこからのチャンスメイクというのが持ち味だが、常に足元で受けたがるようなタイプでもなく、状況に応じてスペースへ走りこむようなプレーも見られた。テクニックだけでなく、献身性も持ち合わせた現代的な選手であるといえるだろう。

(2ゴールをあげる活躍をみせたコリンチャンス戦のヒートマップ。credit:whoscored)

・ミランでの活用法

もし移籍が実現して冬から加入ということになれば、ミランではポジション的にもボナベントゥーラの控えというところからスタートするだろう。そこでボナベントゥーラとパケタのスタッツを比較してみる。リーグの違いや試合数の違いがあるので、単純な比較はできないが、ある程度の参考にはなるかもしれない。今回スタッツ・データはすべてwhoscoredを使用している。

・パケタのオフェンシブ・スタッツ

・ボナベントゥーラのオフェンシブ・スタッツ

ゴールへの期待値はさほど差がなく、一試合での平均キーパス数も変わらない。ドリブルなどはパケタのほうが多い傾向にあり、それもあってかファールで止められる回数はパケタのほうが多い。ボールロストはボナベントゥーラと比べるとわりと多いのが不安な点だ。

・パケタのパス・スタッツ

・ボナベントゥーラのパス・スタッツ

一試合でのパス本数の平均はパケタのほうが10本近く多く、チーム内での役割の問題もあるが、積極的に試合に入っていく傾向にあるとみていいだろう。ちなみにミランでいうとスソと同じくらいのパス本数だ。パス成功率もそこまで悪くなく、ミランでいうとチャルハノールと同程度の成功率だ。クロスの本数はボナベントゥーラと同じく、そこまで多くない。

・パケタのディフェンシブ・スタッツ

・ボナベントゥーラのディフェンシブ・スタッツ

タックル数などあらゆるスタッツでパケタが上回っており、ディフェンスでの貢献度はボナベントゥーラより期待できるかもしれない。このブラジルリーグでのスタッツだけでミランの選手たちと比較すると、ビリア、カラブリアに次ぐ3番目にタックル数が多いことになる。

国外、しかもセリエAという特殊な環境になれる必要もあるし、ブラジルリーグとはレベルが異なるので、はっきりと参考になるデータではないかもしれないが、ボナベントゥーラの控えとしてスタートするのであれば十分なスタッツではある。しかもミランは伝統的にブラジル人が活躍しやすいクラブというのも、期待値を高めてくれる。

・おわりに

まだ移籍が正式に決まったわけではないし、なにより値下げして分割という形ではあっても、3500万ユーロという金額はミランにとってはかなり高額だ。置かれるであろう環境やポジションの違いはあれど、アンドレ・シウバの失敗もあるので多少の不安はある。ただレオナルドのブラジルコネクションの復活というのは、どうしても期待してしまう。もし移籍が決まったのなら、半年間は様子見くらいの心持ちで暖かく見守っていきたい。